(測定事例File013)           蛍光灯の低消費電力化(番外編)

●実験目的
    照度を維持し、点灯数を減らす方法を実験する

●使用機器
    
照度計(MASTECH:デジタルマルチメーター「MS8209」) レーザー距離計(BOSHE:DLE50

●実験方法
    国産蛍光灯(天井付けタイプ)20W直管5本並列型にて、@Aの実験を行う。
    
    @現状の蛍光灯の点灯数と照度(Lx)の関係及び蛍光灯の背後にアルミ箔をつけて背後照度を
      利用し、照度の変化をみる。
    A蛍光灯(3灯)点灯時の光源と距離の関係をみる。

●実験結果
実験@:通常の状態とアルミ箔を背後に付けた状態で、蛍光灯から1.51m直下で測定
                       
                               単位:Lx(ルクス)
状態 消灯時 1灯点灯時 2灯点灯時 3灯点灯時 5灯点灯時
通常の状態 65 130 204 327
アルミ箔を背後に付けた状態 52 109 165 261

  
   (考察)
      蛍光灯の点灯数と照度は比例関係にある。
      素人考えで光源(直管蛍光灯)から放射される光度を全て直下へ反射するようにすれば、
      少しでも明るくなるとの考えは単純であった。
      結論として単純なアルミ箔の貼り付けは逆効果であった。


実験A:蛍光灯(3灯)点灯時の受光面の距離を変えて測定
                       
                              単位:Lx(ルクス)
状態 3灯点灯 5灯点灯
0.75m 1.0m 1.3m 1.51m 1.51m
通常の状態 1120 746 477 204 327

    
    (考察)
      光源との距離に反比例して照度が下がる(近づけると上がる)。
      光源を減らした場合は、距離(受光面との)を近づけることにより、照度を確保できるが、
     ただ近づけるのではなく、作業の種類や内容に対して照度を確保する必要があるので、
     十分に調査の上、対応する必要がある。


●まとめ
      事務所の採光、照明の衛生基準(労働安全衛生法)で、精密な作業を行う場合は300Lx
     以上、普通の作業は150Lx以上、粗な作業は70Lx以上と定められている。(労働安全衛生
     法関係厚生労働省令・事務所衛生基準規則(抄)より)
      従って、従業員の作業を把握した上で、省エネ(蛍光灯の間引き)をするべきであり、一律
     に照度を減じるのは労働安全衛生法上及び労働災害にもつながるものであり、充分に検討
     して行われるべきである。

留意事項(事務所での蛍光灯の低消費電力化対策について)

      実験結果から、従業員の作業内容、動線を把握し、外出先から帰って来て照度が不足す
     れば、目の対応の遅い人はつまづきや転倒などの労災が発生するので徐々に照度をおとす
     べきである。また、廊下や通路等の動線部分については極端に照度を落とすべきではない。
     
     (想定される手順)
      @作業内容、作業時間等を把握し、ランク付けを行う。
      Aランク付けに従い、各蛍光等にプルスイッチをつける。
      B2灯の必要性のあるところのみ残し、あとは1灯とする。
      C1灯でも作業により部分的に照度が必要な場合は、光源をおろし(電灯本体を吊り下げ式
       とする)、作業面に近づけ照度を上げる。
      D電力削減結果を公表し、電力削減した料金分の一部を工場の緑地保全や自然エネルギー
       (太陽光発電、風力発電)などの設備投資に向けていることを公表し、前向きな省エネを従
       業員へ伝達する。
●実験風景
       
      通常の状態      アルミ箔を背後に付けた状態           測定機器



戻る   ホーム