(測定事例File089)          電動シュレッダー使用時の床振動について

●測定目的
   電動シュレッダー使用時に設置床が微振動しているため、床への防振を目的に身近な
   素材を敷いて防振効果の確認を行う。

●測定対象
   国内メーカー(海外製)家庭用電動シュレッダー (A4:6枚まで裁断可)

●使用機器
   汎用振動計(リオン:VM-83 VM-82)  ピックアップ(リオン:PV-85)

   データレコーダ(リオン:DA-20) 分析ソフト(リオン:DA-20PA1)

●測定方法
   シュレッダー上部及び、シュレッダー直下の床面に、汎用ピックアップを両面テープにて
   固定し、振動加速度レベル(鉛直:Z方向)の同時測定を行う

   測定条件としては、シュレッダーと床面の間に防振用として@〜Cの素材を敷いて
   測定を行う。
   シュレッダーの使用方法は、1枚(A4)用紙の連続裁断。

   (素材)
    @ウレタンゴム(t=5mm)
    A一般的な気泡緩衝材(気泡円筒径約1cm)
    B大きめの気泡緩衝材(気泡円筒径約3cm)
    C対象として何も敷かない直置き

      
                       測定イメージ

●測定結果

   
    ○振動加速度レベル(O.A値)比較
 
      下図のように、直置きよりもウレタンゴム→気泡緩衝材(小)→気泡緩衝材(大)と防振効果があった。

       
        
                    素材別振動加速度レベル(O.A値)比較


    ○1/3octバンド周波数分析比較

     シュレッダー使用時の本体振動は、1〜80Hzまでの振動領域では、低い周波数で50dB程度、
      高い周波数では90dB程度と周波数が高くなるほど振動加速度レベルも高くなる。
      固体音という振動が音に変わる領域では、125Hz、315Hz、1kHzの周波数成分が高く、
      モーターの回転音、裁断音等と思われる。
      
      本体振動が設置床に63Hz、315Hzの振動が伝播している。
      シュレッダー下にウレタンゴムや気泡緩衝材(小)を敷くだけで、音に変わる周波数領域の
      振動加速度レベルが数dB低減している。
      気泡緩衝材(大)では、ほぼ全域の周波数で振動加速度レベルが低減している。
      
       
             シュレッダー振動加速度レベル(1/3オクターブバンド周波数分析)比較


    ○まとめ

      振動低減は、発生源の周波数特性により、材質を変えると効果が変わる。
      また、効果が大きくてもコストや耐久性、メンテナンス性も考慮が必要である。

      上記の材質を大まかに分類すると、ウレタンゴム及び気泡緩衝材(小)は、防振ゴム系、
      気泡緩衝材(大)は、空気ばねに近似していると思われる。
      
      防振材料の選定例
       ア) 4Hz以上:防振ゴム
       イ) 1〜10Hz:金属ばね、空気ばね
       ウ) 1Hz以下:空気ばね
      参考資料:新・公害防止の技術と法規2009騒音・振動偏「社団法人 産業環境管理協会」


●測定風景

                  
                               測定風景
  (素材)
    
       @ウレタンゴム       A一般的な気泡緩衝材       B大きめの気泡緩衝材

        


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