音の回折減衰(塀等による)


 音源からの騒音低減の方法として、遮音塀を作ることも有効である。
 そこで、下図に示すように音源Aからの騒音低減の考え方を簡単に解説する。



 遮音塀が無ければ、音源Aの音は、受音点Cに直達する。
 (直達距離A-C) 

 ここで遮音塀Bを作り、音源A-遮音塀B-受音点Cとした
 とする。
 
 感覚的には、これで音が届かないように見えるが、音は
 波の性質があり、遮音塀Bにて回折と言う音の回り込み
 という現象が発生し、受音点Cにて音が聞こえる。
 




 例えるなら、川の流れと垂直に板を差し込むとその先端
 で渦を巻き、板の裏側にその波の影響を受けるのとほぼ
 同じと考えてもらいたい。




 ここで、音の場合、上図の行路差δを求めるとδ(m)=((A-B間)+(B-C間))−(A-C間))になる。
 音は周波数を持っているから、周波数の波長ごとに回折の程度が異なるのでフレネル数(N)を
 求めて前川チャートに当てはめて周波数毎に減衰レベルが求まる。
 
 フレネル数(N)=δ(m)×周波数(Hz)/170という計算になる。
 ※外気温15℃の場合(15度の気温で、空気中の音速は約 340m/s)




 例)右図の記号に合わせて
   
   A=1(m) B=2(m) d=1.6(m) 点音源500Hzの純音
   とすると
 
   δ=1+2-1.6 δ=1.4(m)
   N=1.4×500÷170=4.1(4とする)
  
   右図の横軸はフレネル数(N)であり、4をあてはめる
   と19dBの減衰量と推測される(赤線参照)。
   実推定では、音源の特性、遮音塀の透過損失・吸音
   などを考慮する。



引用:「環境測定実務者のための騒音レベル測定マニュアル(一社 日本環境測定分析協会)」





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