平成26年07月18日(煩音(はんおん)と騒音(そうおん)) (46)

 「苦情社会の騒音トラブル学(新曜社 橋本典久氏)」によれば、今まで騒音が関係する
 案件は、騒音トラブルで片付けられていた。
 しかし、同じ騒音であってもそれを問題にする人とそうでない人がいる。

 例えば、上階で子供が歩く音が下階に伝わる。両者が良好な関係の家族の場合ならば、
 うるさいなあ(元気だなあ)程度で済む場合がある。
 しかし、アパートのように他人が住んでいて、以前静かにしてくださいとお願いしたにも
 関わらず無視された場合などは、怒りに変わる場合がある。

 本書では、煩音(はんおん)は橋本典久氏の造語であるが、煩わしい音であり、騒音レベル
 が小さく、周波数的に聞き取りにくい音や定常的でなくとも嫌悪感が増幅する。
 その人の心理状態や人間関係(近所づきあいや挨拶程度でも可)が悪いと、煩音(はんおん)
 に変わり、トラブルが起き易い。

 騒音に悩んでいる方は、騒音解決、対策、どうすれば良いか等、詳しく書いてあるので
 一読されたら如何だろうか。 なるほど・・・ふむふむ。
            


















平成26年12月18日(低周波音の建物内音圧レベル分布について) (47)


 日本音響学会誌70巻11号 小特集 低周波音に関する最近の話題より抜粋
 
 (一財)小林理学研究所で最近低周波音発生装置が開発され、3〜80Hzの低周波音が
 発生できるようになったとのことで、模擬家屋に向けて低周波音を放射したレポートの
 抜粋を紹介する。

 1.音源(低周波音発生装置)と模擬家屋の距離は10mであり、4Hzの低周波音を放射
   した時は、模擬家屋までの10mと模擬家屋内3m背後7mに音圧レベルの変化が無
   かった。
   (壁面やガラスでの減衰がない・・・すりぬけて幽霊みたい)

 2.同条件で周波数が12.5Hzの場合は音源よりも模擬屋内の音圧レベルの方が高くな
   った。(ガラスの固有振動数も影響しているらしいが、他要因も連成している可能性あり)

 3.同じく25〜40Hzでは模擬家屋ガラス面で最大6dB上昇し、入射・反射音の定在波の
   形成も示唆している。

 4.家屋内寸法(高さ・幅・奥行)から周波数の1/2波長の定在波の発生可能性もある。

 5.室内の周波数による音圧分布が異なる。10Hzまでは1dB程度の差が、12.5Hz以上
   では室内で最大10dBも差がある。
   (経験上ある周波数以上ではよく感じる位置もある)

 今まで、室内の測定点を決めるときは、室内中央か、低周波音計のG特性値を見て決め
 ていたが、これほど周波数により音圧レベル分布に差があるようならば対象周波数によ
 り、多地点測定も考慮する必要がある。

 判りやすいコンター図等もありますが、著作権もあり、ここでは記載できないのでイメージ
 し難いですね。


平成27年4月13日(低周波音の特徴について) (48)

 日本音響学会誌70巻11号 小特集 低周波音に関する最近の話題より抜粋

 1.距離減衰が小さい超低周波が存在する。

    例:過去の大規模な火山噴火(1883年インドネシアクラカタウ火山)では約6000km
      離れた東京気象台(当時名称)で約1.5hPaの気圧上昇があり、超低周波音と
      考えられる伝播があった。
      軍事目的では、核爆発実験など音源箇所の同定もされてきた。CTBT(包括的
      核実験禁止条約)によるインフラサウンド監視ネットワーク(全世界で60箇所/2010)
      がある。

 2.水中では低周波音の減衰が小さい。

    例:潜水艦等の探知に使用されており、特に水中の通信用にSOFARチャンネルと
      呼ばれる超長距離音響伝播が可能な周波数帯が存在している。

 3.音声コミュニケーションしている動物がいる。

    例:象やクジラ等は20Hz以下でコミュニケーションをしているとのこと。


平成27年4月22日(カルマン渦音) (49)


 カルマン渦とは、流体(液体、気体)流がある時、障害物の後方に発生する渦で
 障害物を振動させると同時に後方に周期的な渦が発生・干渉し圧力変動から
 音圧・周波数の変化が二次的に発生する。

カルマン渦から発生する音の周波数は、時間当りの渦の数と比例し計算式がある。

ここでは、身近な実例を以下に挙げる。

ベランダの柵に強風が当たったとき、柵の後方に渦流が発生し、ヒューとかビュー
 とかの音が発生する。高層マンションでは、柵を流線型にしてカルマン渦の発生を
 小さくして騒音対策をしている。

 以前、日本騒音制御工学会の研修に参加したとき、講師が、無人の家からおばけ
 の声がするという相談を受けて調査したところ、確かに風が吹いた時に「ひゅー、びゅー」
 という不気味な音を確認し、後日調査したところ、物干し竿に風があたり、カルマン渦を
 発生させていたと考え、物干し竿を床に下ろしたら止まったとの事だった。

平成27年4月30日(送風機の流量制御) (50)

 送風機の流量制御には大きく分けて以下の2つがある。

 1.ダンパー開度調節

 吸込側のダンパの開度(角度)調整を行い、機械的に流量制御する。

 メリットは、構造が簡単であり、初期費用やメンテナンスコストが安い。

 デメリットとして設計流量から流量を極端に下げると、低音域の音が出やすい。

 2.モータ回転数制御

 モータの回転数をインバーター制御することで流量調整を行う。

 メリットは、回転数を下げることにより流量も下がり、音圧レベルもほぼ全体に
 下がり、騒音対策になる。必要流量に対してインバータ制御をフィードバックさせ
 れば自動的に制御できる。

 デメリットは、初期費用が制御装置分だけ高くつく。また、設置環境(酸性ガス等)
 対策も必要。インバータ制御装置からの電磁騒音が可聴音で発生する可能性が
 あるのでその対策が必要である。