平成29年04月26日(手腕振動について) (56)

 動力(エンジン、モーター、空気圧等)を用いた振動工具では、振動により手腕の血流
 が減少し、代表的な疾病として白ろう病などがある。

 その対策として「振動障害の予防のために(厚生労働省労働基準局等)」の中に
 「チェーンソー取扱い作業指針について(基発0710第1号)」及び「チェーンソー以外
 の振動工具の取扱い業務に係る振動障害予防対策指針について(基発0710第2号)」
 が出されている。

 概要として手の支持面座標系(3軸)の振動加速度を測定し、各周波数に手腕系
 周波数補正係数を乗じ、振動加速度実効値の3軸合成値での評価を行い、許容基準
 以下の作業時間とすることにより振動障害を予防するものである。

 対象工具は、チェーンソーをはじめとして、大きく9工具に分けられ、更に具体的な工具が
 指定されている。

 測定法は、「JISB7762」、「ISO22867」、「JISB7761-2」がある。

    




平成29年06月16日(集合住宅 騒音はどこから?) (57)


 従前は、集合住宅の苦情者は、上階からがほとんどと考えられていた。

 しかし、「日本音響学会2017 NO.6〔集合住宅における隣戸への床衝撃音の伝播〕」
 によれば、戸境壁として乾式戸境壁も使用される傾向が高く、固体音や空気音が
 上下階よりも隣戸間の方が伝播しやすい場合もあるという。

 集合住宅も同じ間取りからカスタマイズされる傾向があるらしく、
 その場合、乾式戸境壁を使用したほうが造作しやすいということもあり、
 今後は単純に上階からの固体音伝播による影響と単純にはいえない
 状態に入るのかなと思う。

 上記、専門誌にも上階は無人であるのに歩く音が聞こえておばけか怪奇現象
 ということも実は隣戸だったということも編集後記に記載されており、先入観や
 過去の経験則もほどほどにということか。


平成30年05月25日(「私には聞こえるのですが・・・」) (58)

 苦情者宅でよく言われる。
 とりあえず、話を伺う。

 次に調査計画を作るために、詳細に以降のヒアリングを行う。
 「いつ、どこで、どのような時に、誰が、どのような騒音なのか等」

 過去の例では、
 横になっている時、壁や柱にもたれている時など頭がそれらに接している
 場合にブーンというモーター音が聞こえる。
 頭がそれらに接していない時は、それほど聞こえない。
 見立てとして、固体振動が柱や壁に伝播して、その振動を感じ、骨伝導して
 いるのか。

 普段もたれている壁等に振動計、その付近に騒音計、騒音(振動)を感じた
 時に押す知覚スイッチを設置する。
 調査終了後、持ち帰って、データ分析する。

 なるほど、固体振動が発生している時に、知覚スイッチが押されている。
 その時の固体振動の卓越周波数は、○○Hzであり、騒音計の卓越周波数
 と一致している。 間欠的に発生しているモーター由来と考えられる機器が
 発生源か。

 次にどこから伝播しているか、振動計を複数箇所設置して、振動の大きさ、
 伝播速度差から絞り込んでいくが、固体の伝播速度は、音速よりもはるかに
 速いので難しい。

 振動(騒音)源の目星がついたところで、強制的にその設備のON-OFFを
 行い、間違いないか確認する。

 間違いなければ、防振対策を提案する。

 上記は、「私には聞こえるのですが・・・」の調査例である。

 ただ、明らかになる時もあるが、振動計も騒音計も変化の無い時もある。




平成30年06月14日(残響時間(音)について) (59)

 残響時間が極端に短い例として無響室がある。

 無響室とは、字の如く、響かない(反射しない)部屋である。

 無響室で、叫んでも反射しないから自分の声が聞こえない(小さく聞こえる)
 という不思議な感覚である。

 例えると、耳の中に水が入ったようなこもった感覚である。
 長時間いると自分の心臓の音が聞こえるという人もいるらしい。

 逆に残響時間が長い例として、学校の廊下等があり、休憩時間など
 廊下で生徒が走るなどすると騒々しい。

 楽器奏者など残響時間の長い(反射音の大きい)場所で演奏すると、
 イライラして二度とここでは演奏したくないと怒ることもあると聞く。

 先日、大型商業施設のフードコートで食事したが、残響音が大きく、
 お客さんの話し声や調理作業音が反射して、方向感覚を失う感覚を覚え、
 その場から早く逃げたい気持ちが強く食を楽しむことができなかった。

 残響時間は、室用途ごとに最適時間がある。


    関連ページ  残響時間 (騒音・振動とは?) 
                   




平成30年09月07日(「CASBEE」(建築環境総合性能評価システム)について) (60)

 先日、近しい一級建築士から標記の「CASBEE」(建築環境総合性能
 評価システム)の協力要請があり、手伝ってきた。

 この評価システムは、建築物の環境性能や周辺環境との調和も含めて
 評価し格付けするものである。

 設計時からリサイクル材を使う、太陽光を利用する、節電・節水対策が
 ある、周辺の植生や生息生物種との連続性がある、運用中もエネルギー
 消費が小さくなる、解体時も分別して資源回収率が良いなどにより評価
 が上がるシステムである。

 評価数が100以上あったが、マニュアルが良く整理されていて理解しやす
 かった。 一定規模以上の建築物に適用され、計画時から全体観を持つ
 ことが求められる時代になったのだと思った。



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