平成22年9月8日(回転物の回転数の計り方)(17)

 当社は大変狭い、そして物が多く、時に測定器の作成や修理、定期点検、打ち合わせなども
 狭い事務所ですべて行う。 金属ラックには測定器やA3スキャナ、A3プリンタ、書籍がずらり。
 あるものは、礼儀正しく置かれているが、あるものは書籍といえども横になって寝ている。
 前職で後輩は、私の人生1/3の時間は物探しに費やし、1/3は趣味(仕事も天職と思って
 いるのでこれに入る)で、のこりはぐーたらしている。

 さて、本題に入ります。
 身近にあるものに扇風機がある。

 当社の場合は上記に説明したとおり、置く場所が無いので、棚板などに挟んで使用する
 クリップ式の安物である。多分まともなベアリングなどは使用されていないと思う。従って購入
 したての頃は静かで高回転で回り、かなりの風量があった。

 使用したての頃は1791rpm(回転数/分)であったが、羽根の空気を切る部分にホコリがたまり、
 羽根の裏表にもほこりがつき、モーター軸の連続使用による油切れが生じて1632rpmになった
 ので羽の掃除とモーター軸にグリスを注入したら1676rpmまで回復した。

 誘導モーターの回転数の式は約30年前の記憶から確か

 回転数(rpm)=(f×60/2P)×(1−x)   f:電源周波数  P:極数  x:すべり
 に数値を入れると(60Hz×60秒/2×1極)×(1−0.05*)=1710rpm
 xとは回転磁界(理論値1800rpm)に対する回転子の回転数差であり、無負荷(羽根無)の
 状態では回転数は極めて1800rpmに近づく。

 逆に負荷が大きすぎると回転数が下がり(すべりが大きく)、回転子内部に誘導熱が発生し、
 電気を無駄に消費する。

 何が言いたいのか?
 扇風機の風量(回転数)がホコリや油切れ、軸の曲がり等により下がれば手入れをして省エネ
 に貢献しなさい。微風にしたとき、こころもとない回転をした時は停止する可能性もあり、その時は、
 回転子が発熱するので異臭が発生し、場合によっては発火の可能性もある。 扇風機の状態を
 把握する方法として、回転数を計ることもひとつの方法である。 

  ●測定方法

 1.羽の一部に反射テープを貼付する。
 2.その反射テープに向けて回転計の光を当てる。そしたら回転数が表示される。

    
     1.反射テープ貼付           2.掃除前回転数        3.掃除後回転数(データホールド)


平成22年10月6日(大型低騒音風洞)(18)

 先月、9/29(水)に一般社団法人 京都府計量協会主催の研修会で米原にある
 (財)鉄道総合研究所の大型低騒音風洞を見てきた。

 時速300kmの風を起こした時の暗騒音が約76dBAとのことで世界一の性能らしい。
 確かに大型無響室(小学校の小さな体育館程の大きさ)で約20人がしゃべりながら
 ぞろぞろ入っても反響音はなく、許可を得て無風時の暗騒音を測定したら約27dBAと
 サウンドレベルメータクラス2の計量下限であった。
 測定位置は人の多い中での手持ち1.2mである。ちなみに制御室での定点測定値は
 24dBAとのことであった。

 毎日が無知の知である。

 一般車両等の走行試験も受託しているようで、時速200kmの風速を発生させ、タイヤ
 との設置面のベルトコンベアも同じ200kmで高速同期するらしい。そこでスモーク実験
 などの風を可視化することによりどこに渦(カルマン渦)が発生しているとか、乱流が発生
 しているとか徹底的に調べて日本の国産車もドイツ車に対抗できる静粛性が得られたらしい。




平成22年10月30日(
サウンドレベルメータ)(19)

 騒音レベル計のAC出力電圧と音圧レベルを出した意図は、昔の計測器ではメーター式
 が当たり前であった。
 0から100までを均等に分割して1/100までをきっちりと読み取り、目分量でさらに
 1/10までを読み取るというのが一般的で、その範囲内に収まるように濃度であれば
 希釈又は濃縮作業を行うのが当たり前であった。

 大雑把に言えばダイナミックレンジは0〜100までの100と更に1/10の1/1000(60dB)
 である。

 最近のサウンドレベルメータ(騒音レベル計)では90dB以上(1/10000以下)まで計測
 できるのでかなり高性能なのである。従って、家庭用(50dB)の騒音計とは比べ物に
 ならない(使い方にもよるが)。

 


平成22年11月22日(環境にやさしいとは?)(20)

 前職で廃棄物調査を約10年間してきた。
 初めは、調査だけだったが、その後、企画・立案・解析・対策などにも行政と一緒にさせて
 もらった。

 20年ほど前に家庭系ごみ、事業系ごみ中の紙についての細組成調査で、コピー紙は当然
 バージン紙の片面使用だけで捨てられる比率が高く、裏面は真っ白が多かった。新聞紙に
 あっては、ご丁寧に紐で束ねられて古紙回収が待ちきれずに廃棄されたのだろう。

 そして13年ほど前だったか、その時の報告書が役所の担当者がたまたま見つけて、同じ調査
 をしてみようということになり、調査した。
 古紙○○%配合の再生紙コピーが多く出回った。役所への提出には再生紙が指定使用される
 こともあった。


 ただ、再生紙の製造工程では、脱墨工程や漂白工程もあること、不純物
 の除去(代替紙:合成紙)などもあり、当然、バージン紙よりも廃水負荷が
 増える。
 エコ製品という名の下の朱印状みたいな感が若干残る。

 本来、製品や設備をエコ化する場合もLCA(ライフサイクルアセスメント)を
 公表すべきであ り、良い面も悪い面も含めること、その地にふさわしいか、
 ランニング・イニシャルコスト(将来的な半導体のコアであるレアメタルの
 確保又は回収技術も含めて)考えるべきである。

 導入前例があるとか、上からの指定であるとか、関係なく長い目で環境を
 見つめなおす必要を感じる。

  


平成22年12月7日(創業7年)(21)

 平成16年11月 有限会社にて法人登記。
 平成17年4月  音圧レベル・振動加速度の計量証明事業登録。
 平成18年8月  会社法の適用を受け、株式会社 環境工房に改組。

 はじめは自分一人での出発であった。前職に在籍しながらの会社つくりであるから有給休暇を
 使って自分で図書館で会社の作り方等の本を借りて見よう見まねで公証人役場、法務局へ行き、
 収入証紙を購入して無事登記。
 その間、後輩には、自分のすべての技術や考え方を飲み屋で伝承した。

 法人登記から計量証明事業登録まで期間があるが、設備要件や事業規定などの作成に時間が
 かかったためである。
 また、その間、雇用促進・・の開催した独立のための講習会が定期的にあり、そこには独立を目指
 す人ばかりがいて、適当に刺激や同じような悩みや不安を抱えた人たちがいたが、皆、前向きかつ
 真剣であり、定期的に足を運んだ。
 キャッシュフローが最悪の時もあり、危ないときも経験した。
 別に社長になりたくてなったわけでなく、環境という仕事の深さにとことん入り込みたかったからだ。

 これから起業する人には、今までの経験線上であること(業界を知っていること)、収入の柱を3本立
 てること、原点をもつこと(何のために独立するのか、自分の本懐は何か)、24時間とまでは言わないが
 常にどうあるべきか、リスクのある仕事に対してどうするかなどを考えておくことが必要である。

 昨年、1人雇用して更に責任を感じつつも自分のしたい仕事に専念できることは、ダモクレスの席に
 座ったと感じた。