平成23年8月5日(科学者、技術者の役目C-音・低周波音・高周波音・振動・地震編)(27)

 どれも共通点は、周波数という交流成分(波動)があり、ベクトル(力の方向性)がある。

 音(人間)の可聴域は約20〜20000(20k)Hzといわれるが、中年以降は高周波音が聞
 こえにくく、上限は15kHzでそれ以上は聞こえない。 若年者では、20kHzの高周波音
 も聞こえるので深夜、若者をたむろさせないための高周波音の発生(モスキート音)をさ
 せているが、健康被害については報告が少ない。

 低周波音は、一般的に100Hz以下といわれるが、環境省のマニュアルでは80Hzまでが
 対象である。 昔は、低周波空気振動と言っていた。 低周波音の特徴は、大きく2つに
 分けられ、心身に係る苦情と物理的苦情に分けられる。 先の評価をするために1/3オク
 ターブバンド周波数分析とG特性という特定の周波数に重み付けされた値がある。

 音の特性として周波数が高ければ、グラスウールなどの繊維に当たって振動させ極微少
 の熱エネルギーとして吸音されるが、低周波音などは、波長が1Hzで約340m、2Hzで170m
 と非常に長いので、硬いものに当たれば反射や回折して回り込む。 また、減衰が小さい
 ので、打ち上げ花火などは、パッときれいに空中で爆発後数秒してから衝撃波としてドンと
 感じる。

 高周波音(超音波)の世界では、波長が非常に短く、直進性が高いので反射波から、も
 のの形等を知ることができる。 超音波エコー(体表面にゼリーを塗り、密着させて内臓
 の形やポリープなどの確認)やドップラー効果を利用して人が便器に近づくとプレ洗浄を行
 う。 洗面器に手を近づけるだけで水が出て、遠ざけると止まる等、身近に存在する。

 地震の場合はP波(横波)とS波(縦波)があり、一般的にP波が観測されて、次にS波が
 観測されるので新幹線などは、P波を感知して自動減速又は停止して安全を保っている。
 但し、直下型の場合や震源が近い場合は、P波(横波)とS波(縦波)の時間差がないので
 予測が難しい。

 また、地震波の周波数は数Hz以下とされてきたが、近頃では超長期周波数(超低周波)
 振動のため周波数が1Hz以下の場合が多く、超高層ビルや高い煙突などは、最上階では
 振幅が大きくかつ、ヨーイング(よじれる又は回転振動)が発生すると横方向のGが大きく
 なり、ダメージも大きくなる。

 振動加速度測定の話になるが、一般に振動レベルとは、1〜80Hzの周波数範囲で鉛直
 方向の周波数重み付けされたものを指し、単位はdBである。 これは、昔、公害振動計と
 呼ばれた名残で特定建設作業振動や特定工場等の重機やモーター等の周波数が数Hz
 以上の振動に用いるもので、パイロノイズを抑えたピックアップを使用している。 汎用振動
 計ではパイロノイズが出やすいため、3又は10Hz以下をカットしたフィルター回路を用いるこ
 とが多い。 1Hz以下の振動測定は、特殊なピックアップ(サーボ型)やレーザーセンサーに
 なる。


平成23年8月18日(関東は50Hz、関西は60Hz)(28)

 関東は50Hzの商用電力供給、関西は60Hzである。

 これらを各波形に示すと下記のようにきれいなサイン波形になる。
 交流とは+と-が交わる流れ(電力)であり、単純に平均すると0になるが、実際は各ピーク
 電圧が±141Vであり、実効値(RMS)が100Vになる。

 関東で電力が不足するからと言って関西の60Hzをそのまま混ぜれば大変なことになる。
 50+60Hzの図に示すように波形が歪んでピーク電圧も実行値もとんでもない数値になり、
 電化製品はほとんどが異常電圧のため故障かヒューズが切れる。

 交流の合成の複雑なものはフーリエ級数なるものになるし、同じ周波数でも同期が少し
 でもずれれば、異常電圧が発生する。

 電化製品の内部回路はほとんど直流で動作している。 従って、大型のサーバーを何台も
 あるプロバイダー等は同一機種にまとめて電源回路(交流から直流へ変換)を集約し、直接
 必要な直流電力を供給している。 これにより各サーバーの交流-直流回路が省略でき、
 熱対策と省電力化に貢献している。

 家庭でも同じように交流100Vから各機器に必要な直流に変換しているから機器1台ごとに
 電源装置(変換装置)が必要になり、部品点数と電力の無駄な部分が生じる。

 ならば、何故、直流にしなかったのかと言うと交流には、直流に負けない電送システムが
 あるからである。 直流の昇圧や降圧は今では簡単にできるが、明治の頃はとても複雑で、
 交流の方が電送システムとしては単純であった。 トランスという装置ひとつで1次側と2次
 側でエナメル線の巻き数によって電圧が簡単に昇圧や降圧ができたからである。

 電線の電送ロスは、オームの法則によりI=E/R、から電流を効率よく送電するには電圧を
 数万Vあるいは数100万Vに昇圧し、太い表面積のでかい純粋な銅線を使用することによって
 遠隔地から電力を必要とする地域まで送電し、使用場所付近で降圧トランスで100又は200V
 に落として商用電力として使用してきた。

 何が言いたいか
 @単純に50Hzと60Hzは混ぜられない。
 A同じ60Hzでも同期しないと電圧が異常高電圧になったりするので使用出来ない。
 B今できることは、不必要な電化製品のコンセントは抜く、一時的に地域全体をを3分割
   程度にして出社や家庭での炊飯・洗濯時間の時間差を作り、ピーク電力を平準化し、
   その地域の電力使用状況をリアルタイムに表示し、レッドゾーンに入ったら、一時的に
   電源を切っても支障のない電化製品はコンセントから抜く。
 等が必要であろう。

 ●波形(波形記録・FFT分析)

      50Hz
     

      60Hz
     

      50Hz + 60Hz
     




平成23年9月17日(「蛍の話」)(29)


 一般社団法人京都府計量協会環境計量証明部会
 の第33回通常総会があった。
 講演にで、来賓の名古屋大学大学院生命農学研
 究科の大場先生による「蛍の話」 があった。
                        


 日本では発光生物が約70種いるとのこと。 陸生の生物は赤〜緑色の発光、海生(水生)
 では青色系統が多いとのことであった。 種ごとに異なる発光物質(○○ルシフェリン:○○
 とはほたるとか、海ほたるとかの名称)にエネルギーとしてATP(アデノシン トリ 燐酸)、
 酵素としてルシフェラーゼ(たんぱく質の一種)、マグネシムイオンを触媒として反応が起こり、
 ATP(燐酸3個)からAMP(燐酸1個)、CO2を出して励起状態から基底状態になる時にエ
 ネルギー(発光)を出すとのことであった。

 私の理解の範囲なのでニュアンスや間違いもあるかも知れませんが・・・ま、そこは容赦い
 ただくとして。 私は、何故、ATPからいきなりAMPまでエネルギーを必要とするのか、ADPと
 いう過程は無いのですかと質問した。 ないらしい。

 世界のホタル標本を見せてもらったが、日本のほたるは美であった。外国のは、ゴキブリや
 毒々しい格好をしていて、仮にきれいに光っていても近くで姿を見たらギョッとして自分が逃
 げると思った。

 大場先生は、アカデミックな方で、ミーハーなところもお持ちの方で親近感のある好青年と
 いう感じでした。 先生、ほたるの事が気になり出したら朝も昼も無いでしょと尋ねたら、それ
 が理想だが、現実は、そうもいかないんだとおっしゃられた。
 そうですか・・・私は、気になりだしたら、終日気になって、それに没頭してしまって、頭の
 回転の良い状態の時に本能のまま、打ち込んでいます。 
 会社は、それではダメでしょう。 会社員としても、社長としても世間では非難されるでしょ
 うね。 でも、社員がしっかりしているので何とか回っていますね。

 ほたるにも点滅周期が日本では2種類あるらしく、2秒と4秒の間隔の種があり、静岡あた
 りから東が2秒、西が4秒らしい。その境界あたりでは3秒のものも存在するらしく、仮に
 関西のほたるを取っても、関東へ持って放てば生育環境が変わるのでほたるにとっても、
 その周辺環境にとっても良くないとのこと。

 外国では、点灯しっぱなしのほたるもいるとのこと。
 ほたるの生育環境も専門家の助言を聞いて作らな
 ければ定着は難しいらしい。
 ほたるの一生は、土手のふち付近で産卵し、石の
 下等に隠れてカワニナを食べて成長し、土手に上
 がって土中でさなぎになり1年 又は2年後に成虫に
 なり、パートナーを見つけるために点滅するとのこと。
 そして、なにかのきっかけで点滅の同期性があり、
 これは、ぼくたちはここにいるよーと良く分かるように
 ということらしい。



 ほたるは実は臭くて、食べても苦く、天敵はあまりないらしい。
 雑食性のねずみ系の動物にホタルを食べさしたところ、一旦食べたものの、吐き出し、
 その後嘔吐が続いたらしい。 生物系の学者先生は、ちょっと変わっていて、本当にかじった
 ところたまらんくらい臭く、苦かったらしい。 昔の文献にもそう書いてあるのだから、あえて
 確認しなくても良いと思うのだが何事も体験せねば気がすまない御方がいるらしい。

 私の場合は、ほたるにはあまり関心が無かったようで、小学校3年生位までカエル、カマキリ、
 ザリガニ、バッタ、コオロギを取ってきて学校に持って行き、机の上にずっと置いていた記憶
 がある。
 両方とも、のりビンに入れていた。 カエルの時は、のりビン内で常にとびはね、のりビンがタン、
 トンとうるさく、産卵期にはのりビン中にかえるの卵だらけになっておぞましい状態であった。
 カマキリの場合は、オスはメスにたべられてしまい、共食いの恐怖とカマキリに寄生している
 はりがね虫がかまきりのお尻から出てきて小さなホラー状態であった。

 今は、昆虫は苦手である。 触るのも、殺すのも、見るのも嫌だ。
 ねこが自分にはあっているようで、一定の距離をおいていてくれるし、ねこが何かを要求
 する時のみ近寄るぐらいである。 また、単独行動と待ち伏せ型の行動のため、においが
 残ると狩に不都合なため、あまり臭くない。 自分がねこに触りたい時だけ触らしてくれる
 (嫌がっても)。
 ねこの昼寝する場所が人間にとっても最適な温度・湿度・風通しのために時々ねこを押し
 のけてそこで休憩するとエアコンや暖房が要らない。


平成23年11月16日(環境と経済)(30)


 平成23年11月13日のある新聞に外資ホテル続々上洛とある。
 京都は観光資源が豊富であり、私が遊びでイタリアへ行った時も「ユアカムフロム?」と
 聞かれたので適当に「アイカムフロムジャパン キョウトシティ」と答えたら「オー キョウト」
 と返ってきた。
 それ程、京都は有名なのかと思った。

 今までは地場の旅館業の方が外国人を受け入れてきたが、外資が入っての外国人向け
 の本格的な5つ星クラスのホテルは初めてだ。
 標準的な部屋の大きさは50平米と大変大きく、構造(躯体)も立派なもので地上4階以上、
 地下3階程度と大変大きく、中には平安末期に建造、文化財指定された建物や庭園もある。
 まるのみする形で買収されている。 そこのホテルの所有物みたいになり、借景などという
 言葉は死語になるだろう。

 そして、気になるのは、京都盆地には琵琶湖に匹敵する地下水があり、北から南へと
 地下水は流れている。 京都市役所付近での地下水位は約5m程度であり、地下3階となる
 と掘削深度は相応になるだろう。 ブロックされた地下水がどこに逃げるのか解らないが、
 土質的に弱い部位から浸出水として出てくる可能性も否定できない。

 京都の土質は地下数mで礫層にあたり水の流れは良く、シルトや粘土質ではないため、
 比較的地震には強く古都1200年も続いた理由はそれもあるだろうと思う。

 単純な話ではなく、観光資源と環境の保全と経済の活性化と税収増そして、適切な土地
 開発を望むしかない。