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株式会社 環境工房は、騒音、振動、低周波音調査の計量証明事業所です。

Tel 075-921-3921

〒612-8491 京都市伏見区久我石原町7-116

騒音・振動?


 暗振動
  簡単にいえば、対象とする振動以外の振動。その場のバックグランドレベル。
ある振動源から出る振動レベルを測定する場合には、対象の振動がある時と無い時との振動レベル計の指示値の差は10dB以上あることが望ましい。
暗振動が定常的な振動のような場合には、別途補正することにより、対象とする特定の振動レベルを推定することができる。

 暗騒音
  簡単にいえば、対象とする騒音以外の騒音。その場のバックグランドレベル。
特定の定常騒音の騒音レベルを測定する場合、その騒音がある時と無い時との騒音計の指示値の差が10dB以上あれば、暗騒音の影響はほぼ無視できる。
その差が10dB未満の時には暗騒音の影響が無視できないので別途補正することにより、対象とする特定の騒音レベルを推定することができる。

騒音の簡単な解説(暗騒音補正)

 ウェーバー・フェヒナーの法則(Weber-Fechner)
  人間の感覚(嗅覚、聴覚、振動感覚)が強さの絶対値よりもその対数に比例する傾向を法則化したもの。
これを騒音レベル、振動レベルに利用している。

 ウォーターハンマー
  勢い良く流れている水流を突然止めた時の衝撃が伝播し、接続されている他の配管等に衝撃音や振動が発生する現象です。
例えば、昔のマンション等では、水洗トイレの大を使用した時に水がタンク内に溜まりますが、一定水位になると突然水が止まるのでその衝撃が他の水道管に伝わって「ドン」とか、「バシッ」という衝撃振動と共に音も発生します。
これは、慣性の法則に従ったもので、動いている物体(水流)を止めた時に水流としては動き続けたいが、
突然止められたために水管内で衝突が起こるために発生します。

 オクターブバンド分析の種類
  周波数分析は大きく分けて定比幅分析のオクターブバンド分析と定幅分析のFFT(フーリエ)分析がある。
オクターブは倍音ということで1/1オクターブバンド分析では、例えば、31.5Hz、63Hz、125Hz、250Hz、500Hz、1kHz、2kHz、4kHz、8kHz、16kHzとなる。
周波数が高いほど粗くなる。
1/3オクターブバンド分析は1/1オクターブバンド分析を更に細かい周波数(1オクターブを3分割)で分析するもので、例えば、20Hz、25Hz、31.5Hz、40Hz、50Hz・・・5kHz、6.3kHz、8kHz・・・となる。
1/12オクターブバンド分析は1オクターブを12分割したもので、当社では、20.3Hz、21.5Hz、22.7Hz・・・7.3kHz、7.8kHz、8.2kHz・・・11kHzとなる。
(当社では1/12オクターブバンド分析も可能)

画像での1/1、1/3、1/12オクターブバンド分析の違い。

Z特性の音圧グラフ



スペクトログラム

1/1オクターブバンド分析


1/3オクターブバンド分析


1/12オクターブバンド分析



棒グラフ

1/1オクターブバンド分析


1/3オクターブバンド分析


1/12オクターブバンド分析



 音の回折減衰(塀等による)
  音源からの騒音低減の方法として、遮音塀を作ることも有効である。
そこで、下図に示すように音源Aからの騒音低減の考え方を簡単に解説する。

遮音塀が無ければ、音源Aの音は、受音点Cに直達する。(直達距離A-C)


ここで遮音塀Bを作り、音源A-遮音塀B-受音点Cとしたとする。

感覚的には、これで音が届かないように見えるが、音は波の性質があり、遮音塀Bにて回折と言う音の回り込みという現象が発生し、受音点Cにて音が聞こえる。

例えるなら、川の流れと垂直に板を差し込むとその先端で渦を巻き、板の裏側にその波の影響を受けるのとほぼ同じと考えてもらいたい。



ここで、音の場合、上図の行路差δを求めるとδ(m)=((A-B間)+(B-C間))−(A-C間))になる。
音は周波数を持っているから、周波数の波長ごとに回折の程度が異なるのでフレネル数(N)を求めて前川チャートに当てはめて周波数毎に減衰レベルが求まる。

フレネル数(N)=δ(m)×周波数(Hz)/170という計算になる。
※外気温15℃の場合(15度の気温で、空気中の音速は約 340m/s)

例)下図の記号に合わせて
   A=1(m) B=2(m) d=1.6(m) 点音源500Hzの純音とすると
   δ=1+2-1.6 δ=1.4(m)
   N=1.4×500÷170=4.1(4とする)
  
 
           前川チャート
  上図の横軸はフレネル数(N)であり、4をあてはめると19dBの減衰量と推測される(赤線参照)。
  実推定では、音源の特性、遮音塀の透過損失・吸音などを考慮する。

引用:「環境測定実務者のための騒音レベル測定マニュアル(一社 日本環境測定分析協会)」

 音の速度(一般大気)
  音速C(m/s)、気温t(℃)とした場合次の公式で計算できる。

C=331.5+0.6t

秒速 0℃:331.5m/s 10℃:337.5m/s 20℃:343.5m/s 30℃:349.5m/s

時速 0℃:1193km/h 10℃:1215km/h 20℃:1237km/h 30℃:1258km/h 

 音源探査方法
  当社では、騒音の特性により音源探査の方法を下表に示すとおり2つ提案している。

 探査方法  音速及び幾何減衰を用いる
方法
 音響インテンシティ(離散点法)
 音の特性 ・近づけない音源
・衝撃音又は変化のある音源
・定常音であること
・機器等から発生する音源
 使用機器 ・騒音計複数
・データレコーダー
・音響インテンシティメーター
 概要  ・音速及び幾何減衰を用いて、測定結果を解析して音源を特定する。
・音源に特徴(波形・周波数等)があればなお探査しやすい。
 ・対向するペアマイクロホンにより音をベクトルとして捉える。
・対象音源面をメッシュで区切り、ペアマイクロホンを水平及び垂直に平行移動させて音の大きさ、方向 を解析して探査を行い、音源の可視化が行える。

 音響(サウンド)インテンシティメータ
  ・通常の騒音測定では、音の大きさ(スカラー量)を計っている。音響インテンシティメーターは、音の大きさと方向(ベクトル量)を測定できる。

・計測原理は、音源に対して垂直方向にΔmmの間隔を置いて2個のマイクロホンを設置し、計測器内部又はソフト上で演算し、音の大きさと方向(ベクトル量)を測定する。

・計測方法は、JIS Z 8736-1:1999音響-音響インテンシティによる騒音源の音響パワーレベルの測定方法-第1部:離散点による測定(ISO9614-1:93〔IDT〕)及びJIS Z 8736-2:1999音響-音響インテンシティによる騒音源の音響パワーレベルの測定方法-第2部:スキャニングによる測定(ISO9614-2:96〔IDT〕)である。

・用途として、離散点法では、定常音及び気流の小さいときの音源探査に利用でき、2次元又は3次元の騒音の可視化が可能である。周波数及びバイアス誤差によりグレード1〜3のクラスに分けられる。スキャニング法(省略)

測定例

引戸右下の裏側から騒音発生させた時の引戸表面の騒音コンター


 音源の種類(騒音距離(幾何)減衰)
  点音源

・波長に比べて音源の大きさが十分に小さい音源の場合、点音源という。
・距離(幾何)減衰は、音源からの距離r1と受音点までの距離r2が2倍の場合、6dB減衰(-6dB/d.d〔double distance〕)する。
・例えば、音源から2mの地点の騒音レベルが70dBとすると4mの地点では64dBとなる。8mでは58dBとなる。但し、暗騒音の影響があるため計算値通りにならない。

  騒音距離減衰計算(←点音源の場合)

線音源

・音源の幅(横)が高さに比べて十分長い線状の音源である。有限線音源と無限線音源に分かれる。
・無限線音源の距離(幾何)減衰は、音源からの距離r1と受音点までの距離r2が2倍の場合3dB減衰(-3dB/d.d)する。
・有限線音源の距離(幾何)減衰は、音源の幅L(横)の長さがL/πまでの距離までは距離r1と受音点までの距離r2が2 倍の場合3dB(-3dB/d.d)減衰する。それ以降は6dB減衰(-6dB/d.d)する。

(例)鉄道・道路など

面音源

・音源が十分に広い面(又はそう考えた方が合理的な場合)の音源。有限面音源と無限線音源に分かれる。
・無限面音源の距離(幾何)減衰は、音源からの距離に関係なく減衰しない。
・有限面音源場合、高さHがH/πまでは減衰しない。
・音源の幅L(横)の長さがL/πまでの距離は距離r1と受音点までの距離r2が2倍の
場合3dB(-3dB/d.d)減衰する。それ以降は6dB減衰(-6dB/d.d)する。

(例)工場・施設の壁面など

「騒音規制の手引き(社団法人日本騒音制御工学会)」を参考とした。


バナースペース

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