本文へスキップ

株式会社 環境工房は、騒音、振動、低周波音調査の計量証明事業所です。

Tel 075-921-3921

〒612-8491 京都市伏見区久我石原町7-116

コラム雑音(02)

 

平成21年8月27日(季節外れですが、静電気軽減について)(11)

 降車時にドア(金属部)を閉める時や、乗車時の静電気は恐ろしい。
 時として、ドンと来て、手の痺れや心臓が止まるのではないかと思う
 時もある。 
 何故静電気が発生するのか? 

 それは、帯電列と言って、プラスやマイナス電荷を帯びやすい物質と
 接触(摩擦)し、蓄電(帯電)するからである。
 プラスになりやすい物質として獣毛、ガラスがある。 
 マイナスになりやすい物質として合成樹脂のテフロン、アクリル、
 ゴム等がある。

 車で走行中は、乾燥した空気という絶縁体の中で地面とタイヤが接触
 して車全体がマイナスの静電気を帯びて地面(アース)との電位差が
 数千ボルトから数万ボルトになり、乗車中は、同一電荷なのでバシッ
 とはこないが、降車時には、車に荷電した電気を人体を経由して放電
 する
 ものだから指先と車体に電気火花が飛んだりする。
 ただ、高電位であっても電流が微小なので一瞬の放電で済む。

 発生機構は上記の通りで、冬場のビルなどは、乾燥し更にカーペット
 の上を歩くものだからドアノブでバシッとくる。
 何故痛いのか、それは指先という尖った物体(点)から靴(足)へ放
 電するからだ。指先等は痛点も多く特に痛く感じる。
 では、どうするのか? 
 私は、痛点が少ない体部、体へのダメージが小さく、短い経路として
 ちょっとカッコ悪いが臀部を利用している。
 具体的には、ドアノブをお尻で触ってから手で触る。何も知らない人
 は、動物のにおい付け行為に見え、変なひと(おじさん)に見えるか
 も知れないが、おじさんだって、あの衝撃は嫌なのだ。

 ご参考までにどうぞ。


平成21年9月5日(某テレビ局から電話がありました)(12)

 最近の事件でアパートの洗濯機等の音が原因で殺人をしたとのことで
 、あるテレビ局のADさんから御社の全自動洗濯機の騒音・振動のデ
 ータを使っていいかとの内容で日曜日の朝、電話があった。

 半分寝ぼけていたものの、どうぞ、でもお金は払いませんよと告げた
 ら相手は、はあ?
 という返事だった。

 よく○○広告(企画)ですが、御社の特集をしたいのでタレントの○
 ○を○日○時に向かわせますのでインタビューします。つきましては
 タレントのインタビュー代金と掲載料で○○円を用意してくださいと
 言うのが多いからてっきりそれと思ったと伝えた。

 お金は要りません。

 それならどうぞご自由に使用してください。データ提供○○とかの掲
 示だけで結構です。

 ところで、二槽式洗濯機の騒音・振動はどうですか?
 一概には言えませんが、建築構造、置き場所(階、屋内外)と洗濯機
 の年式、使用状態(すすぎの水量とか、脱水時のバランス取り、足ゴ
 ムの劣化)などにより大きく変わります。

 ・・・・そうですか。

 その後、その事件の本質が騒音(洗濯機や階段の昇降音)ではなかっ
 たらしく、テレビデビューは無かった。
 存外、当社のHPを見ている人もいるのだなあと思った。


平成21年10月8日(人口密度と騒音苦情件数の関係についての一考察)(13)

 都道府県の人口密度と騒音苦情件数は、H18の場合、相関係数が
 R=0.94と高い相関を示し、首都圏・愛知・大阪府が人口密度と
 比例して苦情件数も高い。H19についてもほぼ同じ状態。


           
都道府県人口密度と騒音苦情件数(H18)

 騒音苦情は、人が多く住み、近所付き合いがなく、隣接空間が小さい
(少ない)場合に発生しやすいと考えている。

 そこで、騒音のほとんどが県庁所在地で発生していると強引に仮定し
 た場合、上記と少し違ったケースが生じる。


           
県庁所在地人口密度と騒音苦情件数(H18)

 赤丸の県庁所在地は那覇市である。米軍の戦闘機や町もにぎわってい
 ると思うので何らかの理由(県民性:おおらか、常日頃会話〔あいさ
 つや何らかの対策〕をして苦情になる前に)で解決しているのだろう
 か。沖縄には行ったことがないので謎である。

 いずれにしてもマクロな視点で観察すると発生する都道府県や県庁所
 在地は大きく2分される。2分とは、県庁所在地の概ね2000人/
 k㎡以下の群とそれ以上の群である。
 この推論の欠点として県庁所在地以外の中核市を無視しており、確度
 は不明である。

 引用:環境省HP「H19騒音概況」、各都道府県HP「人口統計他」


平成22年6月14日(昔の話(高校生の時の記憶))(14)

 高校生の時に電気工学を勉強した。 
 今から約30年前になる。

 冷蔵庫の冷媒についても勉強した。 
 フロンが発明されるまでは、アンモニアを冷媒として使用していたケ
 ースもあったと記憶している。

 当時は、銅パイプの溶接技術が完璧ではなくて、時々冷媒が漏洩して
 アンモニアが気化して臭くて大変だったと教官から教えてもらった記
 憶がある。

 当時も、フロンR-12だったかな、が出回った頃は夢の冷媒とまで賞
 賛されていたようだ。
 何せ、匂わない、冷媒能力がアンモニアよりもすばらしく、単価もリ
 ーズナブルな価格まで低下していたからこそ、全てがアンモニアから
 フロンへ変わった。

 当時からも物の導入時については、短期的なものの見方と、識者がよ
 しとすると導入はされやすかったと思われる。


平成22年7月1日(作業環境測定と有害物の体内代謝)(15)

 従業員に作業環境測定の講義をした。

 有害物、例えばベンゼンを扱う作業場で不適切な作業方法により、作
 業場内の気中ベンゼン濃度が高濃度になった状態で作業をし続けると
 、急性の有機溶剤中毒になって気分が悪くなるなど意識として反応す
 るでしょ。

 でも、匂わない程度の低濃度でも、体に取り込まれると無意識下で体
 は反応している。
 ベンゼンそのものの麻酔性や酵素作用によってフェノールやカテコー
 ル、フェニルメルカブツール酸などに分解等(酸化、還元、抱合、加
 水分解等)する。

 これらを如何にして無毒化して水溶性にしたり、悪さをする成分を抑
 えたまま早く体外に出すかを無意識にしてくれている。代謝物である
 フェノールは、硫酸抱合して尿として排出される。

 これを説明した時、従業員は、エッ体の中に硫酸が存在するんですか
 ?

 いやいや、硫酸そのものが存在するのではなく、肝臓で適切な化合物
 (硫酸イオン又はその前駆体)をつくり、フェノールと硫酸の化合物
 (抱合)を作って水溶性にして尿として排出するんだ。
 そして、有機溶剤や特定化学物質などは作業の週末に血中濃度がピー
 クになるのでなるべく作業日の週末の午後に特定検診で採血や検尿を
 した方が暴露の実態を把握しやすいんだ。

 作業環境は、3管理が大切なんだ。 

 1.作業管理(作業の方法、使用薬剤の低害可への置換え、作業場内
   の換気方法、作業員の動線)
 2.作業環境測定(作業場の空間的濃度の把握:A測定と最高濃度と
   考えられる位置・時間等での暴露濃度把握:B測定)
 3.健康管理(特殊健康診断や精神面での衛生管理など)

 を説明したが、何分20年前に取得したままでレベルアップ講習や中
 堅者講習などの講習をずいぶん受けていないので情報が古いか、もし
 かしたら間違っているかもしれないがお許しあれ。

 とにかく、連日暑い、番ねこもひっくりかえって職場放棄している。

         


平成22年7月9日(季節家電製品の使用前に確認を(扇風機、エアコン、暖房器具等))(16)

 確認方法は簡単です。

 
1.測定器類を使用しない場合
  ①音で確認(異音、カタカタと回転ムラが無いか)
  ②目で確認(弱~強~弱と変えた場合、回転にムラが無いか)、プ
   ラグやコードの被覆(昔の製品は塩ビ製品や絶縁ゴム)の脆化が
   無いか
  ③臭いで確認(通電、弱~強~弱と変えた場合)異臭や煙が出ない
   か
  ④本体を触った時に漏電して電気のビリビリ感が無いか
  ⑤接触不良により、動作したり、しなかったりしないか(スイッチ
   面の酸化や点接触により発熱・発火の可能性あり)

  以上は、簡単な確認であり、少しでも異常があれば、お近くの電気
  屋さんにご相談して下さい。

 
2.測定器を使用する場合
  ①回転計(非接触タコメータ)を使用する場合
   扇風機やエアコン室外機等羽のある場合、羽の一部に反射テープ
   を貼り、その部分にタコメータのレーザー光をあてて回転数を確
   認する方法。 
   回転ムラや軸受け部の抵抗が大きい場合は、数値がばらついたり
   、回転数が理論値よりも低い場合は、軸受け等の給脂や偏磨耗が
   考えられ、発熱と共に電力の無駄な消費が行われ、そのまま使用
   し続けると機械の故障や最悪発火します。
  ②振動計を使用する場合
   モータ等の近傍の軸受け部にピックアップ(振動センサー)を取
   り付けて軸受けの変位(カタカタ音や振動)や振動加速度(不安
   定な回転や間欠的に現れる振動・騒音)を測定することにより、
   軸受け〔ベアリング〕のボール又はコロの玉傷や破損、内輪や外
   輪の全体傷が見つかり、早期修理することにより修理代が安くな
   る場合があります。

  これは、家庭用の季節家電だけでなく、工場の送風機、コンプレッ
  サー、コンベヤベアリングや破砕機、粉砕機にも同じことが言えま
  す。
   
  工場で使用されている特殊な機械は回転刃、固定刃により粉砕や破
  砕を行っている場合、変位限度を超えると高速回転で刃同士がぶつ
  かり合い、刃だけでなく周辺のベアリングや軸、電気系統の焼けき
  れ、近くに人がいれば事故に巻き込まれる場合もあります。
   
  それ以外に換気扇等購入したての時に回転数を計っておけば羽の汚
  れ具合(油汚れ)の判断材料にもなります。

 
3.その他の方法
  ①聴診器などがあれば機械音を聞いて、正常音と異常音(ごろごろ
   音や間欠音)の区別がつきます。(慣れれば)

 ともあれ、電化製品も原因(劣化)があり、それを使用する機会(季
 節的又は通常)がある限り、いつかは故障するのが必然でありますの
 で、今一度家庭内外や職場内外も定期的に確認をしては如何ですか


平成22年9月8日(回転物の回転数の計り方)(17)

 当社は大変狭い、そして物が多く、時に測定器の作成や修理、定期点
 検、打ち合わせなども狭い事務所ですべて行う。 金属ラックには測
 定器やA3スキャナ、A3プリンタ、書籍がずらり。
 あるものは、礼儀正しく置かれているが、あるものは書籍といえども
 横になって寝ている。
 前職で後輩は、私の人生1/3の時間は物探しに費やし、1/3は趣
 味(仕事も天職と思っているのでこれに入る)で、のこりはぐーたら
 している。
 さて、本題に入ります。
 身近にあるものに扇風機がある。

 当社の場合は上記に説明したとおり、置く場所が無いので、棚板など
 に挟んで使用するクリップ式の安物である。多分まともなベアリング
 などは使用されていないと思う。従って購入したての頃は静かで高回
 転で回り、かなりの風量があった。

 使用したての頃は1791rpm(回転数/分)であったが、羽根の空気を
 切る部分にホコリがたまり、羽根の裏表にもほこりがつき、モーター
 軸の連続使用による油切れが生じて1632rpmになったので羽の掃除
 とモーター軸にグリスを注入したら1676rpmまで回復した。

 誘導モーターの回転数の式は約30年前の記憶から確か

 回転数(rpm)=(f×60/2P)×(1-x)
    f:電源周波数  P:極数  x:すべり
 に数値を入れると(60Hz×60秒/2×1極)×(1-0.05*)=
 1710rpm
 xとは回転磁界(理論値1800rpm)に対する回転子の回転数差であ
 り、無負荷(羽根無)の状態では回転数は極めて1800rpmに近づく
 。

 逆に負荷が大きすぎると回転数が下がり(すべりが大きく)、回転子
 内部に誘導熱が発生し、電気を無駄に消費する。

 何が言いたいのか?
 扇風機の風量(回転数)がホコリや油切れ、軸の曲がり等により下が
 れば手入れをして省エネに貢献しなさい。微風にしたとき、こころも
 とない回転をした時は停止する可能性もあり、その時は、回転子が発
 熱するので異臭が発生し、場合によっては発火の可能性もある。
 扇風機の状態を把握する方法として、回転数を計ることもひとつの方
 法である。 

 
●測定方法
  ①羽の一部に反射テープを貼付する。
  ②その反射テープに向けて回転計の光を当てる。そしたら回転数
   が表示される。


   1.反射テープ貼付       2.掃除前回転数     3.掃除後回転数(ホールド)


平成22年10月6日(大型低騒音風洞)(18)

 先月、9/29(水)に一般社団法人 京都府計量協会主催の研修会
 で米原にある(財)鉄道総合研究所の大型低騒音風洞を見てきた。
 時速300kmの風を起こした時の暗騒音が約76dBAとのことで世
 界一の性能らしい。
 確かに大型無響室(小学校の小さな体育館程の大きさ)で約20人が
 しゃべりながらぞろぞろ入っても反響音はなく、許可を得て無風時の
 暗騒音を測定したら約27dBAとサウンドレベルメータクラス2の計
 量下限であった。
 測定位置は人の多い中での手持ち1.2mである。ちなみに制御室で
 の定点測定値は24dBAとのことであった。
 毎日が無知の知である。
 一般車両等の走行試験も受託しているようで、時速200kmの風速
 を発生させ、タイヤとの設置面のベルトコンベアも同じ200kmで
 高速同期するらしい。そこでスモーク実験などの風を可視化すること
 によりどこに渦(カルマン渦)が発生しているとか、乱流が発生して
 いるとか徹底的に調べて日本の国産車もドイツ車に対抗できる静粛性
 が得られたらしい。


平成22年10月30日(サウンドレベルメータ)(19)

 騒音レベル計のAC出力電圧と音圧レベルを出した意図は、昔の計測器
 ではメーター式が当たり前であった。
 0から100までを均等に分割して1/100までをきっちりと読み
 取り、目分量でさらに1/10までを読み取るというのが一般的で、
 その範囲内に収まるように濃度であれば希釈又は濃縮作業を行うのが
 当たり前であった。

 大雑把に言えばダイナミックレンジは0~100までの100と更に
 1/10の1/1000(60dB)である。

 最近のサウンドレベルメータ(騒音レベル計)では90dB以上(
 1/10000以下)まで計測できるのでかなり高性能なのである。
 従って、家庭用(50dB)の騒音計とは比べ物にならない(使い方
 にもよるが)。



平成22年11月22日(環境にやさしいとは?)(20)
 前職で廃棄物調査を約10年間してきた。
 初めは、調査だけだったが、その後、企画・立案・解析・対策などに
 も行政と一緒にさせてもらった。

 20年ほど前に家庭系ごみ、事業系ごみ中の紙についての細組成調査で
 、コピー紙は当然バージン紙の片面使用だけで捨てられる比率が高く
 、裏面は真っ白が多かった。新聞紙にあっては、ご丁寧に紐で束ねら
 れて古紙回収が待ちきれずに廃棄されたのだろう。

 そして13年ほど前だったか、その時の報告書が役所の担当者がたまた
 ま見つけて、同じ調査をしてみようということになり、調査した。
 古紙○○%配合の再生紙コピーが多く出回った。役所への提出には再
 生紙が指定使用されることもあった。

 ただ、再生紙の製造工程では、脱墨工程や漂白工程もあること、不純
 物の除去(代替紙:合成紙)などもあり、当然、バージン紙よりも廃
 水負荷が増える。
 エコ製品という名の下の朱印状みたいな感が若干残る。
 本来、製品や設備をエコ化する場合もLCA(ライフサイクルアセスメ
 ント)を公表すべきであ り、良い面も悪い面も含めること、その地
 にふさわしいか、ランニング・イニシャルコスト(将来的な半導体の
 コアであるレアメタルの確保又は回収技術も含めて)考えるべきであ
 る。
 導入前例があるとか、上からの指定であるとか、関係なく長い目で環
 境を見つめなおす必要を感じる。

バナースペース

株式会社 環境工房

○ 快適環境づくりのパートナー ○

騒音測定・振動測定・低周波音測定・
建築物の遮音性能測定(建築音響)・
設備振動測定など音・振動の測定は
当社にお任せください。

●騒音測定・振動測定 
●低周波音測定 
●建築物の遮音性能測定(建築音響)
 

〒612-8491
京都市伏見区久我石原町7-116

TEL 075-921-3921
FAX 075-203-7402


お問合せ (専用メールフォームへ